この設計のテーマ |
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川崎市内八幡神社周辺の古く建て込んだ狭小地域、旗竿上敷地で近くの多摩川水系からの水脈地下水位も高いという敷地条件の中で打合せがスタートした。昭和40年代からの家並み、敷地は風通しや水はけの点で問題点が多く、奥まった狭小敷地の通風、湿度対策等で土面と犬バシリ、石張りの面積比に配慮した。当初から二世代に渡る住居が目的の新築だったので将来も省エネで暮らせるよう草屋根による外部断熱の他、外壁の断熱、オール電化、雨水利用など機能面の他に内外手摺のデザイン、多色使いでシックなインテリアなど大人らしい空間を目指した。 |
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お客様からのご要望
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当初は改修工事というご要望でお話がありましたが、同時に昭和40年代古家で低い基礎や敷地内水はけの悪さ、塀や西側隣地との大変通風が悪い所の改善がご希望としてありました。結果的には新たに新築をして、採光、通風を改善することで方向が決定しました。
新築に際しては北側隣地が神社境内なのでその境内にある桜の木を鑑賞したいというご希望が加わりました。また、将来にわたって夫妻が移り住んだ際にも省エネで維持コストが軽減されることや、安全で明るい家にしてほしいとのご要望がありました。
竣工後数年は若夫婦が住むと言う事でしたので、打合せは若夫婦、夫妻の隠居後の住まいと、同時進行で検討事項は多岐にわたりました。若夫婦からは将来の子供部屋確保、ユーテリテイの確保、大きめの納戸、オープンキッチン、隣家の目線のカット、主な部屋にはTVをおきたい、無線LANなどマルチメデイア、できるだけ家中センサー付きの照明などがご要望でした。夫妻からは全てセンサー付きの照明は味気ないというご意見もあり、調光器などに置き換えた所もあります。設計の後半頃、夫妻から草屋根と将来もしっかり使いたいという思いで内外部のロートアイアン階段手摺や防犯格子に強いご希望があり、施主のイニシャルモチーフをご提案し、デザインをしました。「明るい家」というご要望に、塗装色だけで36色使いましたが全体はシックな大人らしい雰囲気になりました。
塗装の壁は夫妻の住まいとなる頃には又珪藻土の壁に塗り直そうという計画です。 |
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設計データ
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所在地: 神奈川県川崎市幸区
工事種別: 新築工事
構造・規模: 木造 2階建
延べ床面積: 110.79u
竣工: 2009年8月
撮影: 山田建設 菅原律子 櫻庭紀之 |
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